黒檀ラウンドモウル
黒檀ラウンドモウル
ラウンドモウルをお使いのレザクラ人も多くなってきたように思います。
MIYAZOはこれまで5~6種類のモウルを皆様にご紹介しております。
すでに手に入らないものもあります。
現在在庫があるのは、Bowenのラウンドモウルとラウンドモウルcolorです。
それでウンチクは後にして商品の説明から入ります。
ヘッドは他のラウンドモウルと同じように強化ナイロン性です。
このナイロンは、刻印や工具を痛めにくいとことや、繰り返しの打撃にも耐える素材です。
重さや弾力のバランスもよく疲れにくいとされています。
サイズは比較写真などで大まかにご理解いただけるかと思います。
…ヘッドの直径/先端部60mm下に向かって56mmほどになり、若干テーパーがついている円錐形です。
ちなみに在庫しているBowenとラウンドモールcolorは円柱形です。
もし両方試して振ってみる機会があればいいのですが、作品作りのスタイルによって円錐形が いいのか円柱形がいいのか…もう好みの問題だと思います。
ちなみに円錐型はカービングなどの刻印調整に向いていると言われています。
連続して角度を変えるような打刻作業の時に繊細な動きがしやすいという人もいます。
MIYAZO的には…好みの問題なので何とも言えないのですが…。
カービング専用ではありませんので、どなたでもお使いになれます。
持ち手ですが黒檀です。黒檀という表記について、もう一つうんちくを加えるなら
黒檀とエボニーは何が違うのでしょうか?
エボニーはカキノキ科カキノキ属の木材の総称。和名は「黒檀」なのです。
イギリスではエボニー、フランスではエベヌ、ドイツではエーベンホルツ、中国では烏木(からすぼく)や烏梅(からすうめ)と呼ばれます。
日本では紫檀ありきで、古くより伝わっているようで、紫に対して黒と言う事で、黒檀(こくたん)と呼ばれています。
全長は190mmで重さは400g強だと思います。
持ち手は黒檀です。ネジ式ですので外すことができます。
もし外れないようにしたい場合なら、ネジロックというボンドでの接着ができるかもしれません。
ただし下記にも記してありますが、叩いているうちに緩むことはよくあることですので、毎回締めることを習慣にすることもいいかもしれません。
以下に過去のうんちくを掲載します。
レザークラフトは叩くのが仕事です。
作品によって叩く回数は違いますし、目打ちの刃数によっても叩く回数が変わってきます。
木槌は…すぐに音がうるさいと家族からのクレーム。
それでゴムハンマーとかショックレスハンマー、プラスチックハンマーなどいろいろと試しました。
ゴムはうるさくはないのですが、跳ね返って力が入らいのです。
ショックレスハンマーは消音対策にはピッタリなのですが、叩いた時のふわっとした感じがゴムハンマーに似ていると思います。
確かにゴムよりも力が入りますが抜ける感じは否めません。
プラスチックハンマーは叩く面が小さい(30mm)のですが、釘打ちが得意な方なら力は逃げにくいと思います。
しかし慣れるまでは親指を叩いたり痛い思いをして使い方を学ぶ必要があると思います。
いずれにしても、肘を支点にして叩くのがハンマー系だと思います。
ラウンドモウルはどうでしょうか?
手首を支点にして横に叩くのが基本かもしれませんが、ハンマーのように縦に叩くこともできます。
実は、ラウンドモウルの存在を知ってはいても、それはカービング専用と思っていました。
(ちなみにラウンドモウルと言えば、バリーキングが有名です)
しかし…カービング専用という概念は大きな勘違いで、菱目打ちや刻印を打つ目的としても最適な工具だと思います。
いずれにせよラウンドモウルの特徴は…トップが円筒形になっていることです。
つまり打つ部分が偏らないので目減り(または変形)が生じにくいという長所があります。
ちなみに木槌は1辺が目減りしてしまいます。
もちろん木槌に比べれば、音がうるさくないというのがモウルの特長です。
緩み防止の仕組みについて
多くのラウンドモウルはヘッド上部を六角レンチ、スパナまたは持ち手の下をスパナで締めるのが普通の方法です。
専用工具でしか調整できないものもあります。
別ページのラウンドモウルcolorは、通常使用でもヘッドが緩まないように、内部にバネが仕込んであります。
実は「緩まない設計」といわれているモウルでもやはり長期間叩いていると緩むこともあります。
※今度ねじロックなどの金属用の接着材を使って緩み防止効果のテストをしてみたいと思います。