青棒mini
青棒mini 30mm*20mm/30g 小振りで可愛い
レザークラフターの皆様は、革砥を使うことが多いと思います。
革に砥石の砥と書いてカワトと読みます。
単語登録しておかないと一発では出ない単語です。
聞いたことがないという方のために簡単に説明すると、研磨剤を擦り込んだ革のことです。
目に浮かびやすいのは、床屋さんがカミソリを革のベルトに当てて擦っている風景かもしれません。
その革のベルトが革砥であり、カミソリの切れ味を復活させることができるのです。
青砥は刃物を研ぐというより、あくまでも切れ味を回復させるために使用します。
レザークラフトの場合は、板などに張り付けた状態で使用することが多いと思います。
大手メーカーさんなどでは、ルージュスティック(青棒)と研磨用の木台のお得セットとして売っていますが、そもそも端材の革は余っているはずですので、自作をお勧めしたいと思います。
革砥というのは牛革の床に研磨剤を塗り込んだものです。
それで研ぐと書いてはいても、砥石ほどの研磨力はありません。
丸まってしまった刃や欠けた刃の補修などはできません。
MIYAZOは何度も革砥を自作しております。
初めは端材の大きさに合わせて作りましたが、小さ過ぎると片手で抑えて刃物を撫でる時にケガをしやすいです。MIYAZOはある時によそ見をして、手を切ったことがあります。
それ以来、革床はケチらない方針になりました。
どんな時に革砥を使えばいいのでしょうか?
火打ち造りの革包丁であれ、ナイフなどの高速鋼であれ、どんなに「切れる」刃物でも、使えば必ず刃が丸くなり、切れ味はどんどん落ちていきます。
例えば、切れ切れに研ぎあがった革包丁でも、一発目は滑らかに革に入っていかないと感じることがあります。
実は砥石で研いで切れ味は回復しているですが、そのままでは研磨傷が荒いので、刃面が荒れていて「真の切れ味」にはなっていないようです。
真の切れ味にするには、作業前に仕上げに革砥を使って刃面を滑らかにすれば、刃物の切れ味が格段に向上すると言われています。
革漉きを何度がしているうちに、切れ味が落ちたと感じることもあります。
そんな時は…すぐに革砥です。すっ~すっ~と刃を撫でます。
そして切れ味回復のポイントは青棒(ルージュステック)です。
この青棒とは、酸化クロムと油脂材料を練りこんで作ったスティックタイプの研磨材のことです。
この酸化クロムは砥粒としての研磨力(削る力)はほとんどありません。
ですから刃欠けなどの凹凸を修正する場合や、刃先が丸くなり過ぎた場合には、何度擦っても切れ味は回復しません。
最後の最後に光沢を出すだけという場合に向いています。
つまり、切れ味の回復に貢献します。
フォローの皆さんの多くは、研ぎのプロですので、刃物の研ぎ方の説明は省略いたします。
MIYAZOの場合は、まず600番~1000番くらいの中砥で中研ぎし、2000番~3000番くらいの仕上げ砥、あるいは天然砥石でしっかり刃先を仕上げてから革砥を使うことで、本当の切れ味が作れると感じています。
「少し切れ味が落ちてきた」という程度なら、革砥だけで切れ味が回復することがあります。
MIYAZOは憧れてはいるものの革漉き機をもっておりません。
未だに手漉き専門です。
漉き作業が多いと予想される前には、必ず研ぎたての数本の包丁と革砥を準備しておきます。
MIYAZO的は撫でる時の注意している点があります。
刃を立て過ぎないことです。
青砥の目的は表面を整えることですので、刃先の角度を一定にしてばたつかせないことだと思います。刃の表裏を研ぐとしてもその方向と角度に注意なさってくださいませ。
研ぎたての包丁を革砥で仕上げておけば、ほとんど力を入れず、すっーと刃が革に滑り込んでいきます。
革砥仕上げありとなしでは、同じ包丁で漉いているとは思えない切れ味なのです。
三回くらい漉いたら、一度はすっと革砥を擦る感じなのです。
切れ味の鈍った刃物を力づくで使ってケガをしたり、切れすぎて失敗したり、仕上がりがイマイチをなら、体も心も疲れるだけですので。
まだ切れると感じる時にこそ、革砥を撫でることこそが知恵だぁと思います。
ヘリ落としの切れ味回復には青棒と糸砥(いとと)が特にいいと思っています。
Jaymeヘリ落としが推薦している方法は青棒と厚紙砥と表現できるかもしれません。
やはり青棒はレザークラフトとは切っては切れない関係ですね。
刃物が切れないのは困りますけど。
青棒はホームセンターでも販売してありますし、100円から数千円まで幅の広い価格帯です。
基本的にはどれでもいいと感じています。
今回海外輸入にあたり、それなりの送料でしたのでこの価格になりました。
ですから、お買い物のついでにどうぞ。
青棒ミニ 30mm*20mm/30g 小振りで可愛いです。
革道楽MIYAZOでした。