圧着ローラー花梨/52mm550g
圧着ローラー花梨/52mm550g
革と革、革と芯、革と裏…このキーワードから連想されるものは何でしょうか?
「圧着」です。
経験上、圧着の工程をするかしないか…テキトーに済ませるかで後々の仕上がりに影響すると思っています。
それでクラフターのBible「手縫いの真髄」の一文を引用させていただきます。
「革と革…をのりで貼り合わせた時には、必ずローラーで圧着しましょう。
ローラーを使うと、ムラになっているのりを平らに伸ばし、強く圧着することができます」
確かにその通りなのです。このバイブルの初版は昭61年ですが、やるべきことは変わってはいません。
言えることは…きちんと圧着することは基本中の基本なのです。
そうなのです…接着剤は、貼り合わせて圧着して初めて強くなるという特性があります。
圧着の道具はいろいろあります。
叩き系のハンマー、挟み系のペンチ、転がし系ローラーです。
それぞれ使い方や特質が違います。
例えば、ハンマーはピンポイントを狙える感じです。
ペンチは…コバの部分の圧着です。長めのコバでもをずらしながら圧着できます。
ちょうど芯入りの鞄の持ち手の圧着する感じと言えばわかるでしょうか?
ローラーはどうでしょうか?
ローラーの出番としては思い起こすのは…メタルハンマーなどは叩ける範囲が狭いので、広い範囲をベタ貼りしたい時に使うと思います。
この場合は適度な重みがあり、幅の広いローラーが便利かもしれません。
広い面積の圧着の場合、均等に力をかけないと貼り合わせたある部分が時間と共に浮いてくることがあります。
貼ったばかりの時にはこのことに気が付かないものです。
ローラーで平面を慣らす感じかもしれませんが、単に革の上を転がしているわけではありません。
しっかりとしたローラーを使えば圧着強度が上がり、作品の耐久性も向上すると思います。
広いもので70mmとか120mm幅も見かけることもあります。
当然ですが幅が広くなり重くなれば値段も高くなります。
ちなみにMIYAZO的には二枚貼り合わせの鞄の持ち手とかは40mmもあれば十分だと考えています。
今月入荷したこの圧着ローラー花梨のネーミングの由来ですが・・・
持ち手のメタル部分を挟み込んである丸みのある木材が花梨(カリン木)だからです。
ローズウッドに比べると手に入れやすい木材のようですが高級木材としての評価も高いようです。
持ち手の形状も可愛らしいので花梨とネーミングしました。
通常のローラーは持ち手が木製あるいはアルミ製です。
以前にいただいたオーダーは2枚貼り合わせのランチョンマットは420mm*280mm10枚。
ローラー幅が狭いと圧着するために何往復もしなければなりません。
しかも何より均一に圧着することが難しいと思います。
またボンドは薄塗りだとしても多少はデコボコしますのでローラーは幅が広く重い方がいいです。
道路整備でアスファルトを固めているロードローラーのことを考えてみるとローラーの大切さがより深く理解できます。
ローラー部分は鉄輪とも言うようです。大ささにもよりますが8t-14tもあるようです。
ロードローラーでしっかりと地面を固めることにより強度が飛躍的に向上しているはずです。
レザクラの人が使うローラーも同じ理屈だと思います。
2枚あるいは3枚を張り合わせる作業は簡単に見えるかもしれませんが、基礎固めとしてとても重要だと言うことです。
こうした圧着ローラーにはさまざまなサイズと重さがあります。
この圧着ローラー花梨は女性のレザクラの方にも使いやすいかと思います。
この圧着ローラー花梨には合計3種類が存在しています。
ローラー幅は①25mm350g ②52mm550g ③90mm850gから選択可能です。
持ち手はもちろん花梨木です。
このページは52mm/550gのページです。
入荷時に箱の潰れがありましたので、プチプチで丁寧に包んでの発送です。
本数が限られていることを申し訳なく思います。
再入荷のお問い合わせをいただいてもお答えできないと思います。