Round slicker Wide 新春再入荷
Round slicker Wide
コバ磨きについての考察
レザークラフト作品の「良し悪し」に直結するのは…やはりコバ処理です。コバの磨き方には「コレが正解」という方法はないように思います。
どの種類の革なのか、同じ一枚の革でも締まっている部位と緩い部位がありますし。
ただし基本的な方法があります。
大まかに分けると
1)コバをヤスリなどで磨いて仕上げる方法。
コバをヘリ落としなどで角を落とし紙やすりなどを軽く当ててから、トコプロ、トコフィニッシュ、トコノール、フノリなどの溶剤を塗り、ウッドスリッカー、ヘチマ、帆布などで磨いて綺麗な仕上がりを目指す方法。
2)熱したロウをコバに入れて磨いて仕上げる方法。
コバをヤスリで磨いて染料を入れ、処理剤を塗って磨いてヤスリ掛け、また染料を入れて、熱したコテで溶かしたロウを入れて、コテの熱で革の繊維を引き締めて、また磨いてと、手間のかかる方法もあります。
コバの処理の方法については、まだまださまざまなやり方、呼び方ありますし、職人の数だけ処理方法が異なるので、説明はここまでにしておきます。
ただし言えるとは、機能的に考え抜かれた作品でもコバが綺麗に磨かれていないと、美しい作品にはならないということだと思います。
ウッドスリッカーにもたくさんの種類があります。
その材質もさまざまでプラスチック、ガラス、帆布、木製、真鍮製などなどです。
激安ウッドスリッカーの多くはケヤキなどの柔らかい木材で表面の仕上げがなされていません。ですからコパ磨きスリッカーとしては力不足です。
この度のMIYAZO厳選/ Round slicker wideが入荷しました。
メーカによるとアフリカンローズウッドとのことでした。
ただしお客様からのご指摘でブビンガではないか、
あるいはパオロッサ(パオローズ)ではないかとのご指摘もありました。
いずれにせよ硬さがあるということは、それだけ繊維が詰まっているということです。
この繊維の締まり具合がコバ磨きの際は重要です。
高級家具に使われている材料で、しっかりとした硬さがあります。
硬さがあるということは、それだけ繊維が詰まっているということです。
この繊維の締まり具合がコバ磨きの際は重要です。
手に取ってみればわかり質の高さがあります。
このスリッカーをワイドと名付けたことには理由があります。
サイズですが長さ123mmで太さは30mmほどです。
溝のサイズは11mm/9mm/7mm/4mmです。
ちなみにRound slicker longの溝は8.5mm/6mm/4.5mm/4mm/3.5mm
この溝のサイズによりwideと名付けました。
仕上がりがとてもいいのが特徴です。
頭の部分は平らに近い緩やかなカーブになってます。
お尻の部分もいい感じです。
木目にも味わいがあります。
こうしたウッドスリッカーはお値段が…という書き込みを見ることがあります。
実は私もそのように思っていまして、ウッドスリッカーの自作例をネットで調べて、ホームセンターで紫檀や黒檀といった、いわゆる “銘木” を買って作ってみました。
結構時間がかかったと記憶しています。特に最も重要な溝堀の部分の削りに苦労しました。
黒檀はもともと目が詰まっているので、自作も大変なのです。でも愛着はかなりあります。労力はそれなりのものなのでしたし。
木工の経験があり、オリジナル工具に興味のある方には自作ウッドスリッカーはオススメできます。
おそらく自作が難しいのは、円形棒に溝が掘ってあるタイプ、つまりコーンスリッカーとスリッカースリムのだと思います。
この優れた表面加工により溶剤がしみこむことはかなり少ないですし、汚れはすぐに落とせます。
サイズの異なる溝も、きれいに並んでいるのがわかると思います。革の幅に的確に合わせられます。
レターパックプラスでお送りします。
¥1,620