New Parallel Clamp Basic
New Parallel Clamp Basic
2024スプリングの部分が新しくなっております。
写真を参照くださいませ。
MIYAZOは国内にて検査のみ行っております。
このtoolはヤットコとかペンチと呼ばれていると思います。
このペンチのような形状のツールは、革を接着する時に革同士を圧着するために使用すると思います。
もちろん圧着のツールにはハンマーとかローラーとかあります。
MIYAZO的にはハンマーは点圧着、ローラーは広い面圧着というイメージを持っています。
その作業にあったツールを使えば効率もいいですし、仕上がりもきれいです。
ヤットコ(ペンチ系)は主にコバの圧着に使うと思います。
しかもハンマーやローラーが使えない場所、ペンチでしかできない工程の時にです。
例えば、打ち台が使えない場所とか、曲がった形状の鞄の持ち手とかがそうかもしれません。
圧着自体は指でも出来ますが、やはり力が不足してコバから糊の層が見えたり、コバが微妙に開いて仕上げの時に苦労することがあります。
ヤットコはピンポイントで圧着でき、握る力加減で圧力を調整しやすいです。
ハンマーでやみくもに叩いて革を伸ばしてしまったり、ローラーを適当に転がして革に筋が入ってしまったこともあります。
ですから、ピンポイントで握る力を調整できるのはヤットコ系toolの利点だと思います。
もちろん糊を付けすぎたり接着面の下処理を適当にすると最終的にコバが決まりにくい…
はっきり言うと汚くなります。
ヤットコ系の構造についてのウンチク
一般的なヤットコやペンチの特徴は1軸つまり支点が一つです。
しかもヤットコの先端は角が出ているので、商品にキズが付かないように革を巻いたりして使っている方が多いかもしれません。
実はこれが一つの落とし穴だと感じています。
ヤットコは、しっかり掴んだ状態で平面に挟むように設計されています。
つまり革を巻いた時点ですでに挟む面が平行ではなくなります。
さらに言うと圧着する材料にも厚みがありますので、挟んだ時に面圧着ではなく線圧着になっているのです。
この点で時々入荷するエッジクランプは3-4mmくらいの革を挟んだ時に平行になるような形状です。そういうすぐれた設計なのです。
つまりこの程度の革の厚みなら面圧着してくれます。
本当に優れた設計だと思います。
何れにせよ1軸のクランプの最先端に力が入りやすいことが多いかもしれません。
支点が4軸のクランプもあります。
写真にもありますがアミーロークのクランプが4軸です。これも握った状態で面圧着になるように設計してあります。
アミーロークのデザインに惚れ込んでお使いの方も多くおられると思います。
さてこのパラレルクランプですが、5軸のクランプです。
支点が5つという複雑な構造なのはなぜでしょうか?
写真と動画を参考にしていただくと少し理解しやすいかと思います。
圧着面が平行に下りてくるので薄手の革でも厚手の革でも面圧着できるのが特徴です。
こういうタイプはあまり見たことがありませんでした。開いた状態から握った状態に至るまで平行という設計です。
ちなみに開いた状態ですと13mmの隙間がありますので、極端な書き方をすると0-13mm厚のコバを面圧着することができるということになると思います。
13mmのコバを仕上げたことはありませんが、ほとんどのコバ圧着に対応できます。
全長は204mm、先端は38mmの交換式です。
※交換式の弱点は恐らく時々アタッチメントの取り付けネジが緩んでいないか、先端がズレていないか確かめることだと思います。
いろいろなクランプがありますので用途に応じで使い分けることができればいいです。